筋トレ界隈でよく耳にするカーボローディング?カーボアップ?ってどういう意味?ボディビルダーとかフィジーク選手がやるっぽいけど。やり方は?
こんにちはカイです!
筋トレ歴は10年ほどで、コンテストでの優勝経験あり。
そんなわけで今までコンテスト前にカーボアップを行うこともありました。
(カーボはcarbohydrateの略で炭水化物という意味。)
今後あなたがボディビルやフィジークなどのコンテスト出場を考えているのであれば、きちんと理解しておくと良い仕上がりを作るのに効果的なこともあります。
※関連:ボディビルダーの食事【減量初期から減量末期のカロリーやメニュー】
ボディビルダーや筋トレ民が行うカーボアップとは何なのか
結論として、カーボアップまたはカーボローディングとは長時間の運動などに備えてより多くのエネルギーを体内に蓄えることで、より高いパフォーマンスを発揮することが目的。
通常、人間の体は糖質を摂取すると、グルコースという形で血液中にエネルギーとして流れていきます。
この際に余ったグルコースは次にグリコーゲンという形になり、筋肉と肝臓に蓄えられます。
言い換えると、約400gつまり1600kcalほどのエネルギーしか体内にためておくことができません。
ですが、マラソンなどの長時間に及ぶ運動ではそれだけのエネルギーでは足りず、途中でエネルギー切れによるパフォーマンスの低下につながることも。
ですから一時的に体内のグリコーゲンを使い切り、体のグリコーゲン合成の感受性を高めておくことで、より多くのグリコーゲンを蓄えれるように仕向けるのがカーボローディングの主な流れ。
こうすることで筋肉に約900g、肝臓に約200gほどのグリコーゲンを蓄えることが可能になると言われることも。
いわばカーボローディング前の倍以上のエネルギーを体内に蓄えることができます。となるともちろん競技でのパフォーマンス向上にも直結。
そんな通常のカーボローディングのやり方は以下のとおり。
- 試合1週間前から4日前
⇒炭水化物を1日の摂取カロリーの40%ほどに抑える&練習量(運動量)を増やし体内のエネルギー(グリコーゲン)を枯渇させる - 試合3日前から当日
⇒炭水化物を1日の摂取カロリーの70%ほどまで引き上げる&練習量(運動量)を減らし体内のエネルギー(グリコーゲン)を消費しないようにする
といった内容がカーボローディングの概要です。
ですがここで思いませんか?筋トレは別に2時間も3時間もやらんやろし関係なくね?と。
では次に筋トレとカーボローディングの関係について解説していきます。
フィジークはじめコンテスト時のカーボアップは魔法ではない
(筋トレ界隈ではカーボローディングより「カーボアップ」といったフレーズの方が使われる気がするので以下では「カーボアップ」を使用。)
筋トレにおけるカーボアップとは「コンテストなどの際に筋肉を張らせるために行う」のが主な目的になります。
ボディビルやフィジークといったコンテストではもちろん筋肉のサイズを競います。
ですが、カーボアップの際には以下のような注意点があります。
- そもそも体脂肪が少ないか
- 水分にも気を配ることが必要
- 反応は人によって異なる
では順に解説していきます。
体脂肪が少ないか(意味ないかも)
ここ数年のフィットネスブームの影響もあり、フィットネス系のコンテストに出る方も以前に比べかなり増えているのが現実。
そんな方々が口を揃えて言うのが「カーボアップってどうすれば良いんですかね?」。
なんだかカーボアップが魔法のようなものとして扱われているのにかなり疑問を感じます。
カーボアップをすれば、体がバキバキかつパンパンになると勘違いしている方が多いように思います。
確かに前半で解説したように、数日に渡って体内のグリコーゲンを枯渇させると(カーボディプリート)、より多くのグリコーゲンを体内に蓄えることは可能。
ですが、果たしてそれで筋肉が見違えるほど形を変えるのかと聞かれれば、おそらくそんなことはないでしょう。
(もちろんその人のコンディションにはよる。)
言い換えると、それぐらい筋肉量が多くないと、仮に炭水化物を増やしても筋肉のサイズが目に見えて変化しないということ。
いわば我々アマチュアではなくプロの選手が取り入れる手法。加えて体脂肪がとことんまで落ちてないとその効果も低いでしょう。
あくまで体に体脂肪も含め、エネルギーがカラカラの状態であってのカーボアップです。
ですからカーボアップどうこう言う前に、減量できちんと体脂肪を落とすことを最優先するのが吉。
水分にも気を配ることが必要
グリコーゲンは1gあたり3gの水分と結びつき、細胞内に取り込まれる特徴があります。
ですからコンテスト直前にカーボアップといって炭水化物を大量に取り、水分も気にせず飲んでいると当日むくみで体重が1.2キロ増えることもあります。
(以下ツイートにもあるように↓)
炭水化物は体の中で代謝されるとグルコースという小さい単位になり、水と結びつくことで筋肉などにグリコーゲンとして蓄えられる。
やから炭水化物を普段より多めにとって次の日の体重が増えたからって、体脂肪がついたわけでもなかったり。単に体に水分がたまっただけかも。体重より見た目が大事😌— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) July 14, 2021
それでいてむくみで筋肉のカットが見えづらくなることも。
こうすることで、水分を倍以上とってた時のクセで体はきちんと水分を排出するので、仮にコンテスト近くに水分を少なくしたからといって体が排出をこばみ、むくむなんてこともなかったり。
(体は極端な変化を嫌うので、むくみを取りたいからと言って水分を極端に減らせば、今後も水分が入ってこないのを恐れ、体は返って体から水分を出そうとしなくなることも。)
また筋肉の多くは水分から作られているので、張りを出すために水分は必須です。
ですからコンテスト前日とかに、全く水分をとらないってのは逆効果かと思います。
といった感じで水分も厳しく調整する必要があるため、人によっては白米に含まれる水分すらも考慮し、以下のようなライスケーキをカーボアップに活用することも↓
反応(効果)は人によって異なる
とはいえ上記の反応はあくまで理想に過ぎません。
たいていの場合は特に見た目は変わらずです。なんなら逆効果な場合も。
というのも、「炭水化物の量、筋肉の量、水分や塩分の量、体に合う炭水化物の種類(白米か芋かパスタか…)」など、様々な要因がコンテスト当日のコンディションを左右します。
「コンテスト3日前から当日までで、体重1キロあたり約18gの糖質が必要」なんて言われることもありますが、あくまで目安にすぎません。
ですからカーボアップの基本的な流れは前半で解説したとおりですが、その量や期間、程度は自身で何度も試して探していくことが必要。
カーボアップの意味を適切に理解しコンテスト当日に備えよう
上記が、筋トレ界隈でよく耳にするカーボアップの意味とその基本のやり方です。
繰り返しますが、コンテストの話になるとあくまで普段の減量で引くぐらい体脂肪を落とした状態を作れて、はじめて効果を成すのがカーボアップ。
なんなら別にカーボアップについて何も知らなくても問題ないとさえ言えます。
以下ツイートにもあるように↓
そんな「まだまだやること」については以下noteで詳しく解説してます。
僕自身はじめての減量は右も左もわからず大失敗。そんな経験もあり、効果的な減量の手順を様々なテクニック含めまとめてます。初コンテスト等に向けて減量される方は様々な気づきあり↓https://t.co/zPYyKuRH8W
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) June 28, 2022
そんなわけで、カーボアップは筋肉を張らせるテクニックの1つですが、魔法ではないことは覚えておいてください。
以上カーボアップとは何?【大会前に行う際の3つの注意点をボディビルダーが解説】でした。