デッドリフトをやるといつも背中というより腰にくるんやけど。初めにやると次の種目でも腰キツイし、どうやったら腰が痛くなくデッドリフトできるん?
こんにちはカイです!
筋トレ歴は10年ほどで、コンテストでの優勝経験あり。
デッドリフトは基本の筋トレ種目と言われますが、
腰のケガを最も誘発するとも言える種目であるのもまた事実。
ですから以下の内容を押さえることで、あなたの背中や下半身は今まで以上にグッと肥大することでしょう。
※関連:ハーフデッドリフトは意味ない?どこに効く?【床引きとの違い】
デッドリフトで腰をピキる原因【痛めないために意識すること】
結論、デッドリフトで腰が痛くなる原因は背中よりお尻やハムストリングスの筋力不足にあると考えられます。
そもそも腰が痛くなる要因に、腰が丸まり腰椎が圧迫されるなどがあります。
(ひどい場合だと椎間板ヘルニアやぎっくり腰が頻繁に起こってしまうことも。)
ここで多くの方は、「腰が丸まるのは背中の筋力、つまり広背筋や脊柱起立筋が弱いからだ」と考えがちです。
そのためハーフデッドリフト(膝下から引きあげるデッドリフト)で、脊柱起立筋を強化して体幹を強くしようとするかと思います。
確かに腰が曲がる理由に、それら背中の筋肉が弱いことが要因かもしれません。
ですが、決して軽視してはいけないポイントがあります。
それはお尻やハムストリングスの強化。
モーメントアームの問題
ここで例え話を1つ。
サイドレイズで過度な重量を扱うと、自然と肘を曲げ体に近い位置でレイズしようとしませんか?
これはモーメントアームと言って、支点からウエイトの重力線までの距離の話が関係してきます。
通常モーメントアームは、長ければ長いほどウエイトを動かすのにより大きな力が必要に。
サイドレイズで腕を伸ばしてモーメントアームが大きくなると、ウエイトを動かすのにそれだけ大きな力がいります。
ですがそんな筋力はないので、我々は腕を曲げダンベルを体に近づけモーメントアームを短くし、少しでも楽に動かそうと働きます。
(上図は左手がモーメントアーム長く、右手がモーメントアーム短い。)
これが腕を伸ばしたサイドレイズだと3キロほどが限界でも、肘を曲げて体に近い位置でのサイドレイズなら10キロでもできちゃうわけ。
もちろん過度なウエイトを持つとフォームが崩れモーメントアームどうこうではなくなるので、そこは注意するのが良いかとは思いますが。
やや話が膨らみましたが、ではデッドリフトにおいてモーメントアームがどう関係するのか?
デッドリフトは股関節の伸展に主に大きな負荷がかかる種目。
下の図を見つつ先ほどのモーメントアームの考え方を思い出すとイメージできるのではないでしょうか?
左図はバー(力点)と股関節(支点)が最も離れてますよね。
対して、右図では左の通常のデッドリフトに比べて、モーメントアームが小さくなりましたよね?
ということは(先ほどのサイドレイズのように)、
支点(股関節)への負荷は弱くなります。
そう、デッドリフトで腰が曲がる原因には、「もも裏やお尻の働きである股関節を伸展させる力が弱い」というのが存在します。
そうすることで股関節で負荷に耐えることができ、モーメントアームを無理に小さくしバーを無理やり挙げようとせずに済み、腰を曲げずに動作できます。
(以下ツイートのように↓)
デッドリフトのイメージ。
上体は固めて引く。釣り竿のようにしなって腰が丸まるとケガの可能性あり。仮に腰が丸まる場合は、ヒップヒンジ(股関節を支点に骨盤を前傾させる)を意識したりモモ裏やお尻の筋力を養う必要があるかと。すると腰を曲げずに動作でき効率的かつ安全にリフトできると思います。 pic.twitter.com/K7PU46OXYl
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) November 9, 2021
デッドリフトが腰にくる場合は要注意:まとめ
デッドリフトが腰にくる場合は、そもそも適切なフォームを維持するための筋力が備わってない場合もあることを覚えておいてください。
まあ重量を軽くして徐々に増やしていけば、未然に防げることもありますが。
また上記ハムストリングスの弱さに加えて、デッドリフトで腰が曲がりケガする理由には「ヒップヒンジ」の動きがうまくできてないこともあります。
こと筋トレでは、ヒップヒンジとは「股関節を支点に動作する」ことを指します。
そんな股関節を支点にした動作ができないと、腰(腰椎)が支点になりケガをすることにつながります。
(以下ツイートにもあるように↓)
デッドリフトはベルトをガチガチに巻いてたら別にヒップヒンジがうまく使えてなくて腰が丸まっててもそれなりの重量を扱えてしまうし挙がるゆえOKと思いがち。でもそれやといつかケガするやろしベントローやスクワットとか股関節の動きが大事な種目は軒並み効かんことに。挙がればOKやと停滞するかも。
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) February 8, 2022
適切なヒップヒンジは、いわば上半身の前傾に伴って骨盤も前傾してるパターン。
じゃあどういう状態がヒップヒンジを使えているのか?
簡単に言うと、背中が真っすぐでお尻が後ろに引けていてハムストリングスにテンションを感じれている状態です。
言ってしまえば、お尻の穴を後ろの人に見せるイメージだとうまくいきます。
骨盤が立った状態(腰が曲がった状態)だとお尻の穴は下を向いてますよね?
(腹圧がうまくかけられず腰が曲がることもあるので、その際はトレーニングベルトをすると腹圧の感覚が掴みやすいことも↓)
そんなわけで、デッドリフトで腰がキツイ場合は「下半身の筋力を強化」するとともに、「適切なヒップヒンジの使い方を習得」することが必要です。
以上デッドリフトで腰をピキる原因【痛めないために意識すること】でした。