懸垂(チンニング)すると上腕二頭筋と握力ばっかりが疲れて、背中のいわゆる広背筋を使ってる感覚はまるでない。効かない。なんか脇のすぐ下だけは刺激らしいものを感じるけど。
こんにちはカイです!
筋トレ歴は10年ほどで、コンテストでの優勝経験あり。
以下ツイートにもあるように、筆者も懸垂は昔からやり込んでいる種目の1つでもあります↓
背中DAY🙆♂️
・インクラインシュラッグ/僧帽中部
→15回3セット
・懸垂/広背筋下部の方
→10回3セット(レストポーズ)
・ラットプル/広背筋下部の方
→15回3セット
・ダンベルロウ/広背筋上部の方
→10回3セット
・ケーブルプルオーバー/大円筋
→15回3セット
・ダンベルデッド/起立筋
→10回2セット pic.twitter.com/Tv95p6X1MY— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) July 29, 2020
本記事を読み懸垂(チンニング)のコツを理解し実践することで、広背筋をきちんと刺激できまた一歩デカい背中に近づきます。
懸垂が腕に効いてしまう【チンニングの正しいフォームのコツは4つ】
結論、懸垂(チンニング)で腕ではなく広背筋にきちんと効かせるコツは以下のとおり。
- 手幅を変えてチンニングしてみる
- 力を入れる方向(引く方向)に工夫する
- チンニング時は目線を上げてみる
- 体の角度を考えてチンニングする
では順に解説していきます。
手幅を変えてみる
チンニングで広背筋を狙うには、まずは広背筋の位置関係を知っておく必要があります。
広背筋は以下図のように、簡単に言うと腰(仙骨)から腕(上腕骨)にかけて斜め上に広がるようについています。
ですから腰をいかに上腕の方に近づけていくかが、懸垂で広背筋をきちんと狙うために考えるべきポイントに。
その際にはじめに注目するところが懸垂の手幅。具体的には以下のような違いが生まれます↓
- 肩幅の2倍の手幅
⇒可動域が極端に狭くなる&肩関節の伸展が行いにくい。ゆえに広背筋の上の一部ばかりが刺激されることに - 肩幅の1.5倍の手幅
⇒広背筋に加えて僧帽筋の活動ともにもっとも大きくなることが明らかにされている - 肩幅と同じ手幅
⇒肩を下げて動作することが困難に。ゆえに広背筋が働きにくいフォームになってしまう
ちなみに懸垂のコツはラットプルダウンが効かないときにも有効です↓
力を入れる方向に工夫する
上記のようにして手幅を決めれば、実際に懸垂バーを握って体を引き上げていきます。
この時よくあるNGパターンとして、とにかく上がることばかり意識するがゆえ肩が上がった状態で動作してしまうこと。(右図↓)
右図の場合は先ほど触れた、上腕と腰のキョリが縮まりにくく広背筋へ負荷をかけることが困難に。
加えて左図と比べるとわかるように肘の角度がより鋭角になってます。
言い換えると、それだけ上腕二頭筋が力を発揮していることに。
懸垂で悩んでる多くの方は右図のようなフォームで行っています。
ではどうすればいいのか?
そこで意識したいのは「肩を下げる」こと。あくまで「肘を真下に引くから体が挙がってくる感覚」を掴むことが重要です。
(以下ツイートにもあるように↓)
懸垂を何十回も余裕でできるようなトレーニングをしてると広背筋は育ちにくいかと。
というのも何十回もしようと思えば、可動域は狭く、力の入れやすいであろう腕や僧帽筋ばかりに頼った、肘を体の内側に寄せるようなフォームになると思う。広背筋を狙うならあくまで肘は真下に引くのが吉🙆♂️
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) November 5, 2020
(ベンチプレスをする時の胸を反る感覚。ショルダーパッキングとも言われる。)
ですが以下ツイートにもあるように、肩を下げるにあたり僧帽筋の下部をうまく使う練習を優先したほうがいい方もおられるので、そこは自身のスキルを考慮して行ってみてください↓
ラットプルも懸垂もいまいち背中の筋肉を使ってる感覚がない場合は、バーを持ったら肩だけ下げる動作を軽いウエイトでウォームアップとしてやると良いかも。僧帽筋の下部が適切に働かんかったら肩を下げるのが困難やったりするから、そこを活性化させるイメージで。
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) May 7, 2021
広背筋を狙うには、基本的には肩を下げた状態でバーを引くことが必要。
そんな肩を下げるには、僧帽筋の下部がうまく働く必要がある。その感覚がいまいちな場合は、ディップスする状態から肘は伸ばしたまま肩を上下するエクササイズをやると良いかも。肩周りのアップもかねて。感覚を掴むには。
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) October 30, 2021
(※握力に無駄に意識がいくことも避けたいので、背中トレではパワーグリップは必須↓)
目線をやや上げてみる
懸垂を顎を引き下を向いて行うと、腕に力が入りやすかったり胸を張りづらく肩が上がり先ほどのイラストの右図のようになります。
これでは腕や脇のすぐ下(大円筋など)ばかりに刺激が入ります。
(↑左:背中まるまり肩も上がった状態。右:骨盤を前傾&胸を張り肩が下がった状態。)
とはいえ、過度に顎を上げると体をのけ反らせ過ぎて背中の筋肉が働きにくくなることもあるので、あくまで真っすぐからやや上を見上げる程度でOK。
体の角度を考えてみる
これまたよくあるNG例で、体を引き上げた時に脚(つま先)が頭よりも前に位置しているパターンがあります。
これでは胸が張りづらく、広背筋の広範囲は刺激しにくい姿勢になります。
なので膝を90°に曲げてお尻に力が入る状態にして、骨盤がやや前傾するようにするのがベター。
すると広背筋に力が入りやすくなり効きを感じることにつながります。そんなわけで、骨盤が後傾(下腹がでる姿勢)しないように注意しましょう。
加えてバーを乗り越えるように弧を描くようにして引くのではなく、体の軌道はあくまで直線で胸でバーを迎えにいく形だと肩が下がり広背筋を刺激しやすいフォームに。
(↑左:円軌道。右:直線。)
追記:ラットプルダウンと懸垂には以下ツイートの違いがあるので、どちらかと言うと懸垂の方が刺激を感じやすいと思われます↓
懸垂だと下半身は自由でお尻にも力を入れやすく結果広背筋の下部まで力を入れやすいですが、ラットプルだと下半身は固定されててそういった動きがしにくく広背筋の上の方が刺激しやすいと感じるからですかね😌
なので個人的には懸垂の方が広背筋を全体的に刺激できて良い種目かと。
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) May 10, 2022
補足:チンニングが1回もできない場合
チンニングがそもそも1回もできないのであれば、地面に足をつき体を斜めにしてバーに向かって体を引き上げていくいわゆる「斜め懸垂」をすればOK。
斜め懸垂である程度の筋力をつけてから通常の懸垂に移っていけば大丈夫です。
またラットプルダウンで基礎筋力をつけてから懸垂にとりくんだり、ジムによっては補助付きのアシストチンニングを試すのもあり。
懸垂(チンニング)が腕に効く場合はフォームの改善:まとめ
上記が、懸垂(チンニング)で広背筋を狙うために知っておきたいコツです。
(まとめると以下ツイートのとおり↓)
✅懸垂のコツ
・肩を下げる
・肘を下に引く
・肘を内に絞る
・後ろで足を組む
・胸でバーを迎える
・逆手でやってみる
・軌道は円でなく上下
・自重で無理なら斜めで練習
・肩甲骨を寄せる意識は捨てる
・肩を下げるだけの練習もする
・そんなわけでおはようございます— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) July 27, 2021
懸垂(チンニング)は背中の筋肉の多くを刺激する基本種目。
ラットプルダウン同様に動作をマスターしておくと、他の背中の種目で効かないと困ることはそうないと言えるぐらい大事な種目。
なので動作の練習といった意味でも、感覚がつかめるまで(効くまで)毎日のように行っても良いかとは思います。
また上記のコツを意識して行うと、そう簡単に加重なんてできないとも考えられます。
仮に動作に限界が来ても、ジャンプして体を下す部分いわゆるネガティブ動作だけ繰り返しさらに刺激することも可能ですし。
以上懸垂が腕に効いてしまう【チンニングの正しいフォームのコツは4つ】でした。