筋トレは限界までやる方が筋肉つく気がするけど、実際のところどうなんやろ。最近は「筋トレは限界までやるな!」みたいな話もよく目にするし。もう、どこまで筋トレするのが効率的なんや。
こんにちはカイです!
筋トレ歴は10年ほどで、コンテストでの優勝経験あり。
そんなわけで、今までありとあらゆるトレーニング方法を試してきました。
確かに筋トレをやり過ぎて返って逆効果になるのは嫌ですよね?
今までの努力を思うと。
とはいえ、筋トレを限界まで行うことのメリットも侮れないのもまた事実。
結論、限界まで筋トレすることは時に効果的ですが、過度に限界にだけこだわり続けると筋肥大にとって効率的でない場合もあります。
(効果的に筋肥大を促進可。)
筋トレの限界とは2つある
はじめに、筋トレ界で使われる「限界」には以下の2つの意味を含みます。
- 精神的限界
⇒メンタル面で「もう無理だ」となるライン - 肉体的限界
⇒筋肉面で「これ以上は力を発揮できない」となるライン
ゆえに、「限界まで筋トレする方が効果的!」と言われる際の限界とは、いわば「これ以上は1回も挙げることができない」状態をさします。
言い換えると、狙った筋肉に強い負荷が与えられた状態。
筋肥大を促すには以前に増して強い刺激が必要になるので、仮に限界から遠い状態で動作をやめれば低負荷になり、筋肥大にとって効果的でないとも言えます。
加えて、人間は「肉体的限界より精神的限界の方がかなり先に訪れる」ようにできています。
なので筋肉的にはまだまだ刺激できるのに、精神的にキツイから動作をやめてしまうパターンが多いということ。
(初心者であればなおさら。)
またそんな上記2つの限界の差は、筋トレに慣れれば慣れるほど近づいてくるとされています。
なので筋トレ初心者と上級者では、同じ限界でもその中身が大きく異なることに。
上級者はより肉体的な限界の近くで動作しているため、強度が高く継続的な筋肥大が可能になります。
筋肉は環境に適応するから限界まで追い込むべき
そもそも筋肉がつく根底には「その環境への適応」といった背景があります。
ですから筋トレをしなければもちろん筋肉はつきません。というのも筋肉に負荷がかかってないから。
ですがウエイトを使用して筋肉に負荷をかけることで、それに対応する形で筋肉は発達していきます。
なのでマラソン選手は持久力が必要がゆえ、瞬発力を発揮するのに適したいわゆる「筋肉」というものは落ち細い脚をしています。
対して、短距離選手は瞬発的な力が必要になるため「筋肉」が太く大きく成長。
このように、筋肉にはその環境や鍛え方によって成果の出方が変わる「特異性の原則(3原理5原則)」が成り立ちます。
限界を意識せず低負荷なトレーニングでは、それに見合う筋肉つまり小さくあまり発達してない形になることに。
とはいえ、がむしゃらに限界まで筋トレすることだけが「ベスト」ではありません。
筋トレで限界まで追い込む際のデメリット
筋トレを限界まで行うことで考えられるデメリットは以下のとおり。
- 過度に刺激することになる
- 筋トレボリュームが減る
- ケガすることも
では順に解説します。
過度に刺激することになる
筋肉をつけるには、筋トレで筋肉の合成スイッチを押すことが必要です。
(筋肉の合成は活発でなくなる。)
ここで、1回のトレーニングで15セット行うとしてそのすべてで限界を意識して行っていたらどうでしょう?
おそらく狙った筋肉を過度に刺激することになり、筋肉痛(疲労)が治るのに3日4日ほどかかることが考えられます。
これでは筋肥大スイッチをオンにしてから、再度オンにするまでの間に1日2日のロスが生じます。(筋肉の合成を活発する機会を失う)
(2日ほどで疲労が回復しまた同部位を刺激することが可能になり、常に筋肥大スイッチを押した状態をキープできる。)
そういう意味で、3分割などで1部位あたりの頻度を増やした筋トレが筋肥大には効果的と考えられることも。
加えて最近では、限界に至る最後の1回もそうだが手前の2.3レップでも十分に筋肥大の効果はあるとされています。
ですから「筋トレは限界まで追い込まないと意味がない」とだけ認識していると、筋肉の回復が追いつかず効率の悪いトレーニングになる可能性も考えられます。
※補足:サイドレイズなどアイソレート種目はショルダープレス等のコンパウンド種目に比べて動員する筋肉の数は少ないのが一般的。
コンパウンド種目では限界まで動作しなくてもある程度の数の筋肉を刺激できますが、アイソレート種目ではそうはいかないことも。
筋トレボリュームが減る
まずは以下のツイートをご覧ください↓
以前「10回3セット」出来るなら1セット目の重量が軽いか、1セット目で力を出せてない、とツイートしました。
でもこれってようは1セット目で限界を出すか3セット目で限界を出すかの違いなんかなと。また、ボリュームを稼ぐって意味では後者の方が適してる気もする。筋トレは目的が大事ですな😌
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) May 29, 2020
仮に毎セット限界までの追い込みを過度に意識していると、2セット目3セット目はガクッと回数や使用重量が下がることが考えられます。
(セットを追うごとに扱う重量や回数が右肩さがりに)
言い換えると、筋トレボリューム(重量×回数×セット数)が減少することに。
最近は筋肥大にとって重要なのは、「ボリュームをコントロールして徐々に増やしていくこと」とされています。
ゆえに限界を意識し過ぎるがあまり、トータルボリュームが少なくなっては本松転倒な場合も。
3セット行うなら3セット目だけは限界を意識して、他のセットでは2レップほど余力を残して終える方がボリュームを稼ぎやすいパターンもあることは理解しておく方が良いでしょう。
ケガすることも
筋トレ初心者だと、筋トレフォームがいまいちしっくりきてなくて狙った筋肉をうまく刺激できないことが多いと思います。
(限界を意識するあまりフォームを大きく崩してしまうパターンもNG。)
ですから筋トレフォームが安定してないうちは、限界まで筋トレすることよりフォームの習得を優先する方が良いでしょう。
筋トレで限界まで追い込むやり方は長い目でみるとあり:まとめ
上記が、筋トレを限界まで追い込むかどうかを考える際に意識したいポイントです。
限界まで筋トレしない方が効果的だからと手を抜くと、狙った筋肉に弱い刺激しか入らず大きくならないなんてことも。
冒頭でも書いたように、精神的限界は肉体的限界より先にくる点からも、個人的には「毎セットでとは言わないが、数セットでは限界まで追い込む筋トレをする意識」を忘れてはならないと思います。
ですからあなたの筋力の伸びや体の変化に合わせて、限界を意識したセット数を調整していくと効率的なトレーニングにつながると考えられます。
今まで全セット限界まで行っていたなら、ややその数を減らして筋力の伸びを見てみてたり、逆に精神的限界と肉体的限界の差を考慮して今までよりもう1レップを頑張ってみたり。
以下ツイートにもあるように、限界を意識した筋トレを行える能力があって損はしないので、両方のパターンを試して最適なやり方を探していくのが吉。
限界まで動作できる(力を出し切れる)人は余力を残したトレーニングも選択できる。でも初めから限界にこだわらず、いわゆる追い込まないトレーニングをしてる人はそもそも選択すらできない。
そういった意味で限界までやるトレーニングを心がけてから他の理論を取り入れる方が幅広いトレができるかと🙆♂️
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) November 7, 2020
以下ツイートにもあるように、どちらか一方のみが正しいと考えるのは微妙と思われます。
「追い込む追い込まない」なら、
1セット目から追い込むと2.3セット目の重量や回数がガクッと落ちて全体的なボリュームが落ちる場合はやや余力を残す必要もあったり。
でも基本的には漸進性や過負荷が筋肥大には必要。言い換えると、今回は前回より強度を上げる必要があるから追い込むを意識したり。
— カイ@筋トレ (@FITNESSFREAK714) May 4, 2022
以上筋トレは限界までやらない?【追い込むと逆効果な3つのパターン】でした。